GEIENDO芸苑道
海外から見た日本文化Japanese-Language Learners Abroad, 2024 Survey

海外の日本語学習者、
初の400万人超

公開 更新 文・細川明日香(株式会社芸苑道 代表)読了 約6分
海外の日本語学習者は400万人を超え過去最多——国際交流基金「2024年度 海外日本語教育機関調査」、学ぶ目的はアニメ・マンガ61.3%、歴史・文学・芸術44.4%、日本への観光旅行33.9%
ANSWER

国際交流基金(JF)の2024年度「海外日本語教育機関調査」によると、海外で機関による日本語教育が行われているのは過去最多の143の国・地域で、学習者数は400万750人と初めて400万人を超えました(前回2021年度比5.4%増)。各機関が、在籍する学習者の学習目的として挙げた項目(複数回答)は、「アニメ・マンガ・J-POP・ファッション等への興味」61.3%、「日本語そのものへの興味」56.8%、「歴史・文学・芸術等への興味」44.4%の順で、「日本への観光旅行」は33.9%でした。報告書は2026年3月26日に公開されています。

このテーマの全体像はこちらユネスコ無形文化遺産に登録された日本の伝統芸能【能楽・文楽・歌舞伎・雅楽・組踊】

The Surveyどんな調査?3年ごとに世界の日本語教育機関を調べる

国際交流基金は、海外で日本語教育を行う機関の現状を把握するため、3年おきに「海外日本語教育機関調査」を行っています。2024年度調査は、コロナ禍が明けてから初めての調査です[1]。

調査期間は2024年9月〜12月(一部の国・地域は2025年5月まで)で、対象は海外で日本語教育を行っている機関です。不特定多数を対象とする放送局やウェブサイト、短期的な日本語体験活動などは含みません[4]。結果の概要は2025年9月4日に、報告書『海外の日本語教育の現状』と集計表は2026年3月26日に公開されました[1][2]。

項目2021年度2024年度増減
実施国・地域数1411432増
機関数18,27219,3445.9%増
教師数74,592人80,898人8.5%増
学習者数3,794,714人4,000,750人5.4%増

出典:国際交流基金 報道発表(2026年3月26日)

Top Countriesどの国・地域で学ばれている?中国・インドネシア・韓国が上位

日本語学習者数の上位10か国・地域(2024年度)
  • 中国101.9万人
  • インドネシア73.3万人
  • 韓国55.5万人
  • オーストラリア42.4万人
  • タイ19.4万人
  • ベトナム16.4万人
  • 米国13.4万人
  • 台湾12.4万人
  • ミャンマー10.0万人
  • インド5.3万人

上位8位までは前回と同じ順位です。

出典:国際交流基金「2024年度『海外日本語教育機関調査』結果」(2025年9月4日)

ミャンマーは前回の16位から9位に、インドは11位から10位に上がりました。報告書の公開にあたって国際交流基金は、スリランカやインドなど南アジア地域で学習者数が大きく増えていることを挙げています[1][2]。

Why They Learnなぜ日本語を学ぶ?アニメ・マンガ、日本語そのもの、歴史・文学・芸術

調査では、各機関に、在籍する学習者の学習目的・理由を13項目から複数選んでもらっています(任意回答)[4]。報告書の結果概要によると、上位は次のとおりです[3]。

  1. アニメ・マンガ・J-POP・ファッション等への興味:61.3%
  2. 日本語そのものへの興味:56.8%
  3. 歴史・文学・芸術等への興味:44.4%
  4. 日本への留学:37.3%
  5. 日本での将来の就職:36.4%
  6. 日本への観光旅行:33.9%

前回(2021年度)の1位と2位が入れ替わる形となりましたが、報告書はこの3項目が日本語学習の大きな目的となっている状況は続いているとしています。また、コロナ禍が終わり、留学・就職・観光旅行といった日本への渡航を目的とする項目が上位に入りました。一方、「自国内での現在の仕事・将来の就職」は前回から15.7ポイント減っています[3]。

数字は、学習者個人へのアンケートではなく、各機関が在籍する学習者の目的として挙げた項目の割合です。

By Level学ぶ段階で違いはある?大学などでは歴史・文学・芸術への関心が約6割

HIGHER EDUCATION

大学など(3,268機関)

  • アニメ・マンガ・J-POP・ファッション等:69.0%
  • 日本語そのもの:62.3%
  • 歴史・文学・芸術等:59.5%
  • 日本への観光旅行:36.4%

以上は、報告書の結果概要にある教育段階別のグラフの数字です(括弧内は各段階の機関数)[3]。

Why It Matters観光から見ると何が読み取れる?日本を深く知りたい人が世界に400万人

海外で日本語を学ぶ人の多くは、ポップカルチャーだけでなく、日本語そのものや歴史・文学・芸術にも関心を寄せていることが、各機関の回答からうかがえます。学習目的として「日本への観光旅行」を挙げた機関も3割を超えています。

日本語を学んだ経験のある人は、訪日したときに、言葉や文化の背景まで含めて日本を味わいたいと考える旅行者になる可能性があります。この調査は旅行者を対象としたものではありませんが、海外から日本文化がどう見られているかを知る手がかりのひとつです。

この段落は、調査結果をもとにした芸苑道の考察です。

Our Proposal芸苑道からの提案:言葉と背景まで味わっていただく演奏会

ここからは、芸苑道が宿泊施設の皆さまにお伝えしたい内容です。

1.「歴史・文学・芸術」への関心にお応えする

大学などでは、約6割の機関が学習目的に「歴史・文学・芸術等への興味」を挙げていました。箏や尺八の曲には、和歌や物語を題材にしたものが多くあります。曲の背景を短くご紹介してから演奏する構成は、こうした関心をお持ちのお客様に向いていると考えられます。

2.やさしい日本語と英語で、歌詞の意味を

日本語を少し学んだお客様には、歌詞のある曲の意味を、やさしい日本語と英語の両方でお伝えすると、言葉を通して日本を味わっていただけます。解説の文面も含めて、芸苑道がご提案いたします(講師1名あたり¥88,000〜)。

3.楽器に触れる時間を

アニメや音楽をきっかけに日本に関心を持った若い世代のお客様には、演奏を聴くだけでなく、楽器に触れていただく時間も喜ばれることがあります。貴施設のお客様層に合わせた進め方について、ご相談を承っております。

Ask Us貴施設に置き換えると

ここまでは、公開されている資料にもとづく事実の整理です。実際に何をどのように組み立てるかは、貴施設の規模・立地・客層・繁閑の形によって変わります。芸苑道では、次のような点を伺ったうえで、貴施設に合う形をご提案しております。

  • 問日本語を学ぶほど日本に関心の高いお客様に、何をご用意できるか楽器や曲の背景を深くお伝えする、解説つきの演奏会をご提案いたします。
  • 問日本語が少し分かるお客様に、言葉も楽しんでいただくには歌詞のある曲の意味を、やさしい日本語と英語でご紹介する構成をご一緒に考えます。
  • 問アジアの若い世代のお客様に、伝統芸能をどうお伝えするか親しみやすい曲目や、楽器に触れる時間を取り入れた進め方について、ご相談を承っております。

ご状況を伺ったうえで、実施できる形かどうかを率直にお伝えいたします。芸苑道へご相談はこちら →

FAQよくある質問

海外で日本語を学んでいる人は何人ですか?

国際交流基金の2024年度調査では、海外の日本語教育機関で学ぶ人は400万750人で、初めて400万人を超えました。2021年度の379万4,714人から5.4%増えています。

日本語学習者が最も多い国はどこですか?

中国(101万9,197人)で、インドネシア(73万2,914人)、韓国(55万5,396人)、オーストラリア(42万4,316人)が続きます。

海外の人は何のために日本語を学んでいますか?

各機関が挙げた学習目的(複数回答)は、「アニメ・マンガ・J-POP・ファッション等への興味」61.3%、「日本語そのものへの興味」56.8%、「歴史・文学・芸術等への興味」44.4%、「日本への留学」37.3%、「日本での将来の就職」36.4%、「日本への観光旅行」33.9%などです。

Sources & References出典・参考文献

  1. 国際交流基金「2024年度『海外日本語教育機関調査』結果」報道発表 No.2025-031、2025年9月4日 https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2025/dl/2025-031.pdf
  2. 国際交流基金「2024年度『海外日本語教育機関調査』報告書『海外の日本語教育の現状』及び集計表を公開」報道発表 No.2025-072、2026年3月26日 https://www.jpf.go.jp/j/about/press/2025/dl/2025-072.pdf
  3. 国際交流基金『海外の日本語教育の現状 2024年度 日本語教育機関調査より』1章 調査の結果概要 https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/dl/2024/overview.pdf
  4. 国際交流基金「2024年度 海外日本語教育機関調査」(調査概要) https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/result/information.html

本記事は、公的機関・国際機関・学術論文などの公開情報をもとに作成しています(確認日:2026年10月18日)。数値や制度は改定されることがあるため、最新の情報は各出典の公式発表をご確認ください。

WRITTEN BY

細川 明日香

株式会社芸苑道 代表取締役。箏・三味線奏者。東京藝術大学 修士課程修了、日本当道会 師範。伝統芸能の実演家として、訪日のお客様に向けた文化体験を企画しております。著者プロフィール 個人サイト