GEIENDO芸苑道
観光産業の歴史The Year of the Expo

万博の年、
宿泊需要はどう動いたか

公開 更新 文・細川明日香(株式会社芸苑道 代表)読了 約6分
大阪・関西万博の年、宿泊需要はどう動いたか——2025年の記録
ANSWER

2025年の大阪・関西万博は、開幕から閉幕までの累計来場者数が2,901万7,924人(うち関係者のAD証入場が343万8,938人)でした。同じ年、大阪府の客室稼働率は78.6%で全国最高だった一方、大阪府の外国人延べ宿泊者数は2,452万人泊で前年比3.5%減。大型イベントの効果は、単純な増減では表れませんでした。

このテーマの全体像はこちら日本の訪日観光の歴史|明治の喜賓会から4,000万人時代まで

The Expo累計2,901万人という数字

公式発表によると、開幕日の2025年4月13日から10月13日までの累計来場者数は2,901万7,924人で、このうち関係者のAD証入場者数が343万8,938人でした。入場チケットの累計販売数は2,206万9,546枚です[1]。

Osaka's Lodging大阪の宿泊指標

指標(2025年)値備考
大阪府の客室稼働率78.6%全国で最も高い値
大阪府の外国人延べ宿泊者数2,452万人泊前年比3.5%減
全国の外国人延べ宿泊者数1億7,992万人泊前年比9.4%増
出典:観光庁「宿泊旅行統計調査(2025年・年間値(確定値))」[2]

全国の外国人延べ宿泊者数が9.4%増えるなかで、大阪府は減少しました。稼働率が全国一だったことと合わせて読むと、国内客や日帰りを含む来場者で埋まり、外国人の宿泊が伸び悩んだ形が見えてきます。2026年に入って中国市場が大きく減少していることも、大阪の数字に影響していると考えられます。

ここでの解釈は当メディアによるものです。統計は要因を示すものではありません。

Our Proposal芸苑道からの提案:イベントの年に仕込み、その後に効かせる

ここからは、芸苑道が宿泊施設の皆さまにお伝えしたい内容です。

大型イベントの年は、放っておいても部屋が埋まります。問題はその次の年です。私たちが見てきたなかで、イベント後に強い施設は、混雑している時期に次の商品をつくっていた施設です。

1.需要が読める年に、体験を試す

満室が見込める時期は、有料プログラムの反応を確かめるのに向いています。参加率、単価、感想。この記録が、翌年以降の判断材料になります。

2.イベントに依存しない理由をつくる

万博や大規模な催しは終わります。残るのは、その土地と館が持っている文化です。地域の芸能を軸にしたプログラムは、イベントの有無に関係なく続けられます。

3.リピーターに向けた設計にする

イベントで初めて訪れたお客様に、次に来る理由を渡す。季節ごとに演目が変わる体験は、その役割を担えます。

Ask Us貴施設に置き換えると

ここまでは、公開されている資料にもとづく事実の整理です。実際に何をどのように組み立てるかは、貴施設の規模・立地・客層・繁閑の形によって変わります。芸苑道では、次のような点を伺ったうえで、貴施設に合う形をご提案しております。

  • 問大型イベントの年に、何を仕込むべきか需要が読める時期の企画の作り方をご提案いたします。
  • 問イベント後の反動をどう埋めるか通年で使える体験プログラムの設計をご相談いただけます。
  • 問記念行事で何ができるか周年や開業記念の構成をご提案いたします。

ご状況を伺ったうえで、実施できる形かどうかを率直にお伝えいたします。芸苑道へご相談はこちら →

FAQよくある質問

大阪・関西万博の来場者数は?

公式発表で、2025年4月13日から10月13日までの累計来場者数は2,901万7,924人(うちAD証入場者343万8,938人)です。

万博の年、大阪の宿泊はどうでしたか?

大阪府の客室稼働率は78.6%で全国最高でした。一方、外国人延べ宿泊者数は2,452万人泊で前年比3.5%減でした(確定値)。

全国の傾向は?

2025年の全国の外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊で、前年比9.4%増でした(確定値)。

Sources & References出典・参考文献

  1. 2025年日本国際博覧会協会「【更新】来場者数と入場チケット販売数について」 https://www.expo2025.or.jp/news/news-20251014-01/
  2. 観光庁「宿泊旅行統計調査(2025年(令和7年)・年間値(確定値))」2026年7月6日 https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002026763.pdf

本記事は、公的機関・国際機関・学術論文などの公開情報をもとに作成しています(確認日:2026年10月7日)。数値や制度は改定されることがあるため、最新の情報は各出典の公式発表をご確認ください。

WRITTEN BY

細川 明日香

株式会社芸苑道 代表取締役。箏・三味線奏者。東京藝術大学 修士課程修了、日本当道会 師範。伝統芸能の実演家として、訪日のお客様に向けた文化体験を企画しております。著者プロフィール 個人サイト