GEIENDO芸苑道
海外から見た日本文化How British Luxury Travellers See Japan: ULTRAs 2026

英国の富裕層が選ぶ旅行先、
日本が2年連続

公開 更新 文・細川明日香(株式会社芸苑道 代表)読了 約6分
英国のラグジュアリー旅行アワード「ULTRAs 2026」で日本が2年連続「Favourite Country for a Holiday」に——ナショナル ジオグラフィック トラベラー英国版の読者賞でも次点、英国からの訪日客は2025年に53万5,000人
ANSWER

英国のラグジュアリー旅行メディア『Ultratravel』が主催する「ULTRAs 2026」で、日本が「Favourite Country for a Holiday(最も好まれる旅行先の国)」を2年連続で受賞しました。授賞式は2026年10月1日にロンドン塔で行われ、候補はイタリア・日本・モルディブ・スペイン・タイの5か国でした。同じ時期に発表されたナショナル ジオグラフィック トラベラー英国版の読者賞2026でも、日本は「People’s Choice」でイタリアに次ぐ次点でした。英国からの訪日客は2025年に53万5,000人(前年比22.4%増)で、観光庁の調査では1人あたり旅行支出が39万1,320円と、全体平均の22万8,782円を大きく上回っています。

このテーマの全体像はこちらユネスコ無形文化遺産に登録された日本の伝統芸能【能楽・文楽・歌舞伎・雅楽・組踊】

The ULTRAsULTRAsとは、どのようなアワードか

JNTO(日本政府観光局)によると、ULTRAs(Ultimate Luxury Travel Related Awards)は、英国のラグジュアリー旅行メディア『Ultratravel』が主催する旅行業界向けのアワードです。2007年に創設され、『Ultratravel』の読者と、約3,800万人の会員を持つロイヤルティプログラム「GHA DISCOVERY」の会員の投票をもとに、国のほか航空会社、ホテル、空港、クルーズ会社などを表彰しています[1]。

『Ultratravel』は2004年に英国紙『The Telegraph』との提携で創刊され、富裕層の旅行者や旅行業界の関係者を主な読者としています。現在はデジタル媒体を中心に、約120万人の富裕層旅行者に届いているとされます[1]。

2026年の授賞式は10月1日、ロンドン塔のホワイト・タワーで開かれました[1]。

2026 Results日本は、どの部門で、何と並んで選ばれたのか

主催者の発表によると、「Favourite Country for a Holiday」部門の候補はイタリア、日本、モルディブ、スペイン、タイの5か国で、日本が受賞しました[2]。ホテル部門では、「Best New Hotel in the World」の候補にカペラ京都とパティーナ大阪が入りました(受賞はタイのホテル)[2]。航空会社の「Best Airline in Asia/Australasia」部門には全日本空輸(ANA)が候補に挙がっています[2]。

9月30日に公開されたナショナル ジオグラフィック トラベラー英国版の読者賞2026では、日本は「People’s Choice」でイタリアに次ぐ次点(ニュージーランドと並ぶ)、編集部が選ぶ「Editors’ Pick」でもモロッコに次ぐ次点(スリランカと並ぶ)でした[3]。同誌は日本について、京都の寺院や茶の湯、温泉の作法を東京と対をなす文化の魅力として挙げ、熊野古道などの巡礼路にも触れています[3]。

英国からの訪日客
  • 2024年43万7,230人
  • 2025年53万5,000人

英国からの訪日外客数(JNTO推計値)。2025年は前年比22.4%増で、年間として過去最高でした。

出典:JNTO「訪日外客数(2025年12月および年間推計値)」「訪日外客数(2026年8月推計値)」、観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年暦年の調査結果(確報)の概要」をもとに作成

The UK Market英国からの訪日客は、どのくらい増えているのか

JNTOの推計では、英国からの訪日客は2025年に53万5,000人(前年比22.4%増)で、年間として過去最高を記録した20市場の一つでした[5]。2026年も1〜8月の累計は36万4,800人(前年同期比5.8%増)と増えています[4]。

観光庁のインバウンド消費動向調査(2025年暦年確報)では、英国の一般客の1人あたり旅行支出は39万1,320円で、全国籍・地域の平均(22万8,782円)を大きく上回りました[6]。欧米の旅行者は滞在が長く、宿泊や体験への支出が大きい傾向があります。米国の読者投票の結果はコンデナスト・トラベラー読者投票2026で、パティーナ大阪の評価は読者20万人が選んだ世界一のホテルで紹介しています。

Our Proposal芸苑道からの提案:英国のお客様に、ゆっくり味わう日本を

ここからは、芸苑道が宿泊施設の皆さまにお伝えしたい内容です。

1.「繰り返し訪れたくなる国」としての日本

英国の読者賞では、日本は訪れるたびに新しい顔を見せる国として紹介されていました。リピーターのお客様には、前回とは違う季節の曲や、異なる楽器の組み合わせをご用意することで、貴施設での滞在にも「次の楽しみ」が生まれると私たちは考えています。

2.茶の湯や温泉と同じ「作法」の文化として

英国のメディアは、茶の湯や温泉の作法を日本文化の魅力として挙げていました。箏や尺八の演奏も、楽器の構え方や間の取り方に長い伝統があります。演奏の前後に、その所作の意味を短くお伝えする構成をご提案いたします。

3.連泊のお客様に、日替わりの小さな時間を

欧州からのお客様は、一度の旅で長く滞在される傾向があります。到着日の夜と出発前夜で演目を変えるなど、短い演奏を滞在の中に点在させることもできます。演目の選定・空間の設え・進行の設計まで、講師1名あたり¥88,000〜を目安にご相談を承っております。

Ask Us貴施設に置き換えると

ここまでは、公開されている資料にもとづく事実の整理です。実際に何をどのように組み立てるかは、貴施設の規模・立地・客層・繁閑の形によって変わります。芸苑道では、次のような点を伺ったうえで、貴施設に合う形をご提案しております。

  • 問英国のお客様に、どのような日本の時間をご用意するかゆっくり味わう滞在に合う演目と進行をご提案いたします。
  • 問長く滞在されるお客様に、日ごとの変化をどうつくるか連泊のお客様向けに、日を変えて楽しめる演奏の組み立てをご相談いただけます。
  • 問欧州のお客様に、伝統芸能の背景をどうお伝えするか演目の背景を、英語で短く的確にお伝えする解説をご用意いたします。

ご状況を伺ったうえで、実施できる形かどうかを率直にお伝えいたします。芸苑道へご相談はこちら →

FAQよくある質問

ULTRAs 2026で日本は何を受賞しましたか?

英国のラグジュアリー旅行メディアUltratravelが主催するULTRAs 2026で、「Favourite Country for a Holiday(最も好まれる旅行先の国)」を受賞しました。日本の受賞は2年連続で、授賞式は2026年10月1日にロンドン塔で行われました。

ULTRAsはどのように選ばれますか?

JNTOによると、Ultratravelの読者と、ロイヤルティプログラム「GHA DISCOVERY」の会員による投票をもとに選ばれます。2026年の同部門の候補はイタリア、日本、モルディブ、スペイン、タイでした。

英国からの訪日客はどのくらいいますか?

JNTOの推計では2025年に53万5,000人(前年比22.4%増)で過去最高でした。2026年1〜8月は36万4,800人で前年同期比5.8%増です。

Sources & References出典・参考文献

  1. JNTO「日本が『Favourite Country for a Holiday』を2年連続受賞!」2026年10月9日 https://www.jnto.go.jp/news/info/20261009_2.html
  2. Ultratravel「ULTRAs 2026 winners」 https://www.ultratravel.com/ultra-winners-2023
  3. National Geographic Traveller (UK)「UK Reader Awards 2026: Winners Revealed」2026年9月30日 https://www.nationalgeographic.com/travel/article/uk-reader-awards-2026-winners-revealed
  4. JNTO「訪日外客数(2026年8月推計値)」2026年9月16日 https://www.jnto.go.jp/news/_files/20260916_1615.pdf
  5. JNTO「訪日外客数(2025年12月および年間推計値)」2026年1月21日 https://www.jnto.go.jp/news/_files/20260121_1615.pdf
  6. 観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年暦年の調査結果(確報)の概要」2026年3月31日 https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002020010.pdf

本記事は、公的機関・国際機関・学術論文などの公開情報をもとに作成しています(確認日:2026年10月10日)。数値や制度は改定されることがあるため、最新の情報は各出典の公式発表をご確認ください。

WRITTEN BY

細川 明日香

株式会社芸苑道 代表取締役。箏・三味線奏者。東京藝術大学 修士課程修了、日本当道会 師範。伝統芸能の実演家として、訪日のお客様に向けた文化体験を企画しております。著者プロフィール 個人サイト