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インバウンド市場動向Where Visitors Actually Stay

訪日客の地方分散は
どこまで進んだか【2025年】

公開 更新 文・細川明日香(株式会社芸苑道 代表)読了 約6分
訪日客の地方分散はどこまで進んだか——地方部の外国人延べ宿泊者数【2025年】
ANSWER

観光庁の宿泊旅行統計(2025年・確定値)によると、外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊(前年比9.4%増)でした。このうち三大都市圏が1億1,936万人泊(構成比66.3%、前年比5.1%増)、地方部が6,056万人泊(構成比33.7%)で前年比19.1%増。数では都市部が圧倒的ですが、伸び率は地方部が上回っています。

このテーマの全体像はこちら訪日インバウンド市場の全体像【2025年確報データで読む】

National Figures2025年の延べ宿泊者数はどうだったか

2025年の延べ宿泊者数(全体)は6億6,111万人泊で前年比0.3%増でした。日本人延べ宿泊者数が4億8,118万人泊で前年比2.7%減だった一方、外国人延べ宿泊者数は1億7,992万人泊で前年比9.4%増と伸びました[1]。日本人の宿泊が減り、外国人の宿泊が増えた一年です。

区分2025年前年比構成比
外国人 全国1億7,992万人泊+9.4%—
うち三大都市圏1億1,936万人泊+5.1%66.3%
うち地方部6,056万人泊+19.1%33.7%
三大都市圏は埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫の8都府県、地方部はそれ以外の道県。2025年・年間値(確定値)[1]。

By Prefecture都道府県別:泊数が多い県と、伸びが大きい県は違う

都道府県別の外国人延べ宿泊者数(2025年・確定値)
  • 東京都6,012万人泊
  • 大阪府2,452万人泊
  • 京都府1,829万人泊
  • 北海道1,330万人泊
  • 沖縄県921万人泊
  • 福岡県842万人泊
  • 神奈川県493万人泊
  • 愛知県486万人泊

東京都だけで全国の約3分の1を占めます。

出典:観光庁「宿泊旅行統計調査(2025年・年間値(確定値))」

国籍・地域別では、中国が3,036万人泊(構成比19.7%)で最も多く、上位5か国・地域(中国・台湾・韓国・米国・香港)で全体の約59.6%を占めます[1]。

Distance to 2030政府目標との距離

第5次観光立国推進基本計画は、2030年に「訪日外国人旅行者の地方部における延べ宿泊者数 1.3億人泊」を目標としています。計画の概要に記載された実績値は、2024年が5,086万人泊、2025年が6,056万人泊です[2]。

2025年の6,056万人泊は、宿泊旅行統計の確定値(地方部)と一致します。目標の1.3億人泊までは、5年でおよそ2.1倍にする必要があります[1][2]。

Implications地方の宿泊施設にとっての意味

ここからは、統計をふまえた芸苑道の見方です。

  • 地方は「伸びている市場」。都市部に比べて母数は小さくても、伸び率は大きく、お客様は増えています。
  • 地方こそ体験の価値が出やすい。都市部のように選択肢が多くないぶん、館内で過ごす時間が長くなります。滞在中の文化体験は、満足度を左右しやすい要素です。
  • 伸びている国・地域から考える。国籍別の構成を見て、解説の言語や演目の選び方を決めると、届きやすくなります。

Ask Us貴施設に置き換えると

ここまでは、公開されている資料にもとづく事実の整理です。実際に何をどのように組み立てるかは、貴施設の規模・立地・客層・繁閑の形によって変わります。芸苑道では、次のような点を伺ったうえで、貴施設に合う形をご提案しております。

  • 問地方の施設で、演奏家をどう確保するか移動と楽器運搬を含めた現実的な体制をお伝えいたします。
  • 問閑散期の平日に、体験を置く価値があるか泊まる理由をつくる設計と、必要な最低人数をご相談いただけます。
  • 問地域の芸能とどう結びつけるかその土地の行事や曲目を踏まえた演目をお選びいたします。

ご状況を伺ったうえで、実施できる形かどうかを率直にお伝えいたします。芸苑道へご相談はこちら →

FAQよくある質問

2025年の外国人延べ宿泊者数は?

観光庁の宿泊旅行統計(確定値)で1億7,992万人泊、前年比9.4%増です。

地方部と三大都市圏の違いは?

2025年は三大都市圏が1億1,936万人泊(構成比66.3%、前年比5.1%増)、地方部が6,056万人泊(構成比33.7%、前年比19.1%増)でした(確定値)。伸び率は地方部が上回っています。

外国人の宿泊が最も多い都道府県は?

東京都で6,012万人泊です。次いで大阪府、京都府、北海道、沖縄県の順です(2025年・確定値)。

Sources & References出典・参考文献

  1. 観光庁「宿泊旅行統計調査(2025年(令和7年)・年間値(確定値))」2026年7月6日 https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002026763.pdf
  2. 観光庁「観光立国推進基本計画(第5次)(概要)」2026年3月27日閣議決定 https://www.mlit.go.jp/kankocho/content/002019550.pdf
  3. 観光庁「宿泊旅行統計調査」報道発表ページ https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_00075.html

本記事は、公的機関・国際機関・学術論文などの公開情報をもとに作成しています(確認日:2026年10月7日)。数値や制度は改定されることがあるため、最新の情報は各出典の公式発表をご確認ください。

WRITTEN BY

細川 明日香

株式会社芸苑道 代表取締役。箏・三味線奏者。東京藝術大学 修士課程修了、日本当道会 師範。伝統芸能の実演家として、訪日のお客様に向けた文化体験を企画しております。著者プロフィール 個人サイト